春の兆しを感じる暖かな2月15日、表参道のGallery5610イベントルームに於いて、フランスのイラストレーターでパラパラブックの作家でもあるジャン・ヴァンサン・セナック氏のパラパラブック(Flip Book)づくりのワークショップを開催しました。
このワークショップはセナック氏の日本での展覧会中に、ヒーリング表現領域特別招聘教授の駒形克己先生がヒーリングの学生対象にコーディネートしてくださったもので、参加者はヒーリング表現領域学部1年生から大学院1年生まで、学年を超えて学生たちが集まりました。
パラパラブックはアニメーションと同じ原理で、小さな本のページに次々と少しずつ動いている絵を描いてパラパラとめくると、まるで動いて見える世界が出現する小さな不思議な本です。平面的な紙から時間と空間を創り出し、ショートストーリーを伝えます。多くの人が小さい頃に触れたことのあるアナログな技法ですが、懐かしさとともに人の心を暖かくし、ワクワクさせてくれます。セナック氏はそのパラパラブックのクオリティを高め可能性を広げています。
セナック氏の実演と解説でパラパラブックの基本的な考えを学んだ後、学生たちはそれぞれのアイデアを練って各自の本の制作に挑戦。セナック氏と息の合った駒形先生の通訳で楽しく盛り上がった雰囲気と、学内の教室とは違った環境のなかで、パラパラブック作りが進行しました。
最後に学生たちの作ったパラパラブックを、セナック氏の展示作品の中で発表し、とても刺激的な体験でした。作品にはいろいろな動きのベクトルが表され、新しい表現の可能性を感じました。学生たちは本の中に見えてくる動きに驚き、何度も歓声が上がりました。